緊急事態期間 - 1

世界的感染病コロナ、社会的人権運動、そして大統領選挙と、アメリカはまさに怒涛の日々の連続を過ごした2020年となった。緊迫した状況の中で、不安と恐怖を感じながらも、健康そして恵まれていること全てに感謝。芸術に携わる人間として、試行錯誤ながらも、平和への願いを込めて、私たちアーティストが出来ることにベストを尽くした。


エイリーカンパニーも、全米ツアー公演中の真っ只中に、すべての公演がキャンセルとなりニューヨークに戻った。すぐにズームでのカンパニーミィーティングを開始し、これからどのように進めていくのか、私たちに何ができるのか、話し合いを重ねていった。


リハーサルも公演もできない中、朝のカンパニークラスがオンラインで再開。私も自宅から、慣れないズームを通して、カンパニークラス指導を担当した。




6月に予定されていたリンカーンセンターでの定期公演もキャンセルされ、代わりにオンラインでのガラ公演を放映した。自宅や野外で踊り、ダンサー各自が撮影し、プログラムを構成した。名作「レベレーションズ」も、各地野外撮影による特別バージョンとなった。




ダンスを趣味とする一般の方々にクラスを提供するプログラム、「エイリーエクステンション」のご依頼で、家でできるダンスワークショップを指導した。芸術監督のロバートバトル氏の振付作品「ハント」にフォーカスを当てた、レパートリーワークショップクラスとなった。




私が指導者として交流のある全米各地の教育機関からご依頼を頂き、ゲストスピーカーとしてレクチャー、マスタークラス指導をズームにて行った。コロナ影響により最後の卒業公演さえも行えなかったエイリーフォーダム大学の4年生、マイアミ、ニューワールド芸術高等学校、ロサンゼルス芸術高等学校など、プロのダンサーを志す若い次世代のダンサーとの交流。彼らが感じている痛みや不安を感じとりながらも、何とかポジティブなメッセージを伝えようと全力で情熱を持って指導した。




コロナによるステイホーム期間を余儀なくされる中、アメリカでも多くの芸術団体がオンラインによる舞台作品の無料配信を行ってきた。ニューヨークにおいて、真っ先にその活動に踏み切りリードしてきたのはメトロポリタン歌劇場である。私が以前に出演したオペラの数々、プリンシパルロールを踊った「ニクソンインチャイナ」、マークモリス版「オルフェウスとエウリュディケ」、「ファーストエンペラー」などもオンライン上演された。

どれも既に10年以上前のプロダクションであり、時の流れを感じたが、メトロポリタンオペラで培った貴重な経験と素晴らしい思い出が蘇り、私にとってとてもポジティブ、サプライズとなった映像配信であった。


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