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シティーセンター公演2015-4    クリフトン・ブラウン

クリフトン・ブラウンは、1999年から2011年までアルビンエイリーカンパニーのトップダンサーとして活躍した、アメリカモダンダンス界を代表するスターダンサーである。しなやかで柔軟な身体から発する超人的なテクニックに、彼のソフトな人間性が交わった彼の踊りは、観る人全てを魅了する。

そんなクリフトンと私はエイリースクール時代の同級生であり、16年来の親友である。1998年アリゾナ州から出てきたまだ当時18歳であったクリフトンは、その飛び抜けた才能で瞬く間にエイリースクールでも話題の生徒となり、当時若かりし頃の私も「うおー、本当にすごいのが入ってきたな〜!」と、ホートンクラスで初めて彼の踊りを見て思ったものだ。その年すべての学校内のワークショップでクリフトンと一緒になり踊り、すぐに仲良くなった。そんな一年を終えて、彼はすぐにエイリーファーストカンパニーへ入団(エイリー2を飛び越えて、生徒から直接カンパニーへと異例の入団)、アメリカダンス界のトップダンサーとしてのキャリアを積んでいった。

時は過ぎて2011年、12年間のエイリーカンパニー在籍にピリオドを打ち、クリフトンが退団。そしてそのクリフトンが次のキャリアとして選んだのが、私の妻で振付家のジェシカ・ラング主宰のカンパニー、ジェシカラングダンスである。私を通して知り合ったジェシカとクリフトンは瞬く間にアーティストとしての絆を深め、現在ではクリフトンはジェシカラングダンスのダンサー兼リハーサルディレクターとして、ジェシカのカンパニーをまとめる。そしてジェシカがバーミンガムロイヤルバレエ団他、各バレエ団に振付をするときはクリフトンが必ずアシスタントとしてクリエーションプロセスに携わっている。

その2011年は、私がエイリーカンパニーに入団した年であり、長年友人であるクリフトンとまるで立場を交代したような状況となり、本当に不思議な縁を感じてならない。エイリーカンパニーに入るまでは、私がずっとジェシカのアシスタントをしていた。私がエイリーダンサーとしてツアー公演多忙を極める現在、ジェシカを支えてくれているのがクリフトンと思うと、本当に心強く安心である。

そんなクリフトンがゲストアーティストとして、今シーズンのエイリーカンパニー、ニューヨーク公演へ戻ってきた!彼が踊る演目は、デビッド・パーソンズ氏振付の有名作品「コート」。ストロボを使用し、ダンサーが空に浮いてるかのように見せる演出が魅力の人気作品である。今月すでに2回限定でクリフトンがこの作品を踊った。クリフトンが舞台に現れただけで、お客さんは大歓声!そして踊り出したらその熱狂は止まらない!クリフトンのまさに超人的と言える神業の数々に観客は酔いしれていた!私も袖につき、ほかのダンサー達と大きな声を出して応援した。

2016年1月3日の最終公演、スペシャルプログラムに、クリフトンが再度「コート」を踊ることが昨日発表された!ニューヨーク在住の方、ぜひお見逃しなく!

クリフトン・ブラウン   デビッド・パーソンズ振付 「コート」 

1999年エイリースクールスプリングコンサート、ジョンジェイ劇場楽屋にて。 クリフトン(左)、瀬河(右)。

1999年エイリースクールスタジオにて。瀬河(左下)、クリフトン(右上)。

2015年12月18日シティーセンター劇場、舞台袖にて。「コート」終演後、クリフトン(中央)と共に。

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